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仙道や道家の秘伝功「小周天」について

気功とひと言でいっても、呼吸法やイメージ、さまざまな身体の動きを利用した動作などで気功をおこなうなど、気功法にもさまざまな方法があります。

その気功の中に、「小周天(しょうしゅうてん)」という秘伝中の秘伝といわれる気功法があります。

この気功は、身体に集めた“氣”を、体内にある“氣”の通り道に沿って循環させて強化する方法です。

この気功法は、「道家」「道教」「仙道」といった流派が主におこなっていますが、他の流派でもおこなわれています。

日本で影響が強い流派は仙道で、それにより日本で一般的に浸透したといわれています。

気功の中でも、小周天は、身体の生命エネルギーを体内で巡らせるため、身体の痛みや心の癒しなどに対して素晴らしい効果を発揮するといわれています。

しかし、実際に、小周天とはどのようなものなのでしょうか。今回は仙道や道家の秘伝功「小周天」について解説します。

仙道や道家における小周天

仙人になるための方法として「仙道(せんどう)」という修行法がありますが、その中の修行法の一つに「小周天」という体内で氣を巡らす方法があります。

仙道は、もともと中国の内丹術(ないたんじゅつ)を中心とする「仙人になるための修行法」です。

内丹術とは、古来中国では「天地万物の構成要素である”氣”を養う」ことにより、体内の神秘的な霊薬である「内丹」を作って心身を変える方法です。

内丹術は、タオ(道)との融合を目指すことを、修行のひとつとしておこなわれてきました。

小周天は、性命を内側から鍛錬する中国の伝統的修行法のひとつです。

「タオ(TAO、道)」は、中国哲学上の用語で「宇宙や自然の普遍的法則」「真実の根源」とされ、道家や儒家でタオについて説かれています。

また、仙道は道教の修行法でもあり、流派もさまざまです。道教の究極の最終到達目標は「不老不死」の仙人になることです。

その方法として、自分の“氣”を高めて練り上げ、人間が本来持っている秘められた能力を開発することが仙道や道家の秘伝功である「小周天」なのです。

流派の中には、「導引」「動功」などと呼ばれる身体を動かして“氣”を感じたり、集中力を得たりする気功法があります。

これらの方法をまとめて「外気功」といいます。外気功では、筋肉の緊張をゆるめたり、ずっと座ることを可能にさせる体力を身に付けさせたりする運動などもあります。

これに対し、仙道のような修行法では、座った状態で体内に氣を巡らす方法です。この方法を「内功」または「内気功」といいます。

日本では、高藤総一郎氏が中国に出向いて、実際に仙人に仙道を学ばれた後に、日本で広めたといわれています。

仙道でおこなう修行では、体内に備わる”氣”をコントロールして宇宙に偏在する無限の生命エネルギーを取り込み、一般の人にはできないことをおこなう方法です。

その道教や仙道の修行法の一つが「小周天」です。ちなみに、道家は思想や哲学であり、ある特定の集団を作りません。

これに対し、道教は儒教や仏教と並ぶ中国三大宗教の一つで、教団があります。

道家の考えでは、万物斉同で生も死も同じと考え、道教では不老不死や不老長寿、仙人などの思想や方法、哲学、考え方などを学びます。

小周天とは

前述したとおり、小周天とは仙道や道教、道家などにおける体内で”氣”を循環させる方法です。

道家の修行法には、導引法や房中法、服食法、呪法、禁法、占卜法などがありますが、導引法の中でもとくに門外不出の秘伝中の秘伝といわれてきた気功法が「周天法」です。

1950年代に、周天法を利用した「意念周天」などによる気功治療法が相次いで発表されました。

仙道では、“氣”を強化させて体内で循環させることにより、人間が本来持っている潜在能力を引き出すことを仙道の目的としています。

仙道では、”氣”を高めるために、呼吸法を使用したり意識を集中させたりして「陽気(熱エネルギー)」を発生させます。

小周天は、精力や氣などの体内生命エネルギーを、意識や腹式呼吸で丹田(臍下三寸の奥)に集めて体内に氣を巡らせます。

小周天は、「煉精化キ(れんせいかき)」ともいわれます。この言葉には、体内にある精を練って氣に変えるという意味があります。

煉精化キの「キ」は、「氣」「精」で作られた一種の体内分泌物といわれています。仙道では、小周天は初歩の方法といわれています。

しかし小周天は、心身に与える影響が大きく小周天ができるようになると、身体の中から燃え上がるような「体力」が湧き出し続ける体質になるといわれています。

小周天は、流派によりさまざまな方法があるといわれています。小周天を簡単に説明すると、最初に身体の丹田(臍下三寸の奥)に“氣”を集めます。

次に、丹田に集めた“氣”を経脈(任脈や督脈などの氣の通り道)に添って循環させます。

さらに、その“氣”を練って強化(大きくさせる)したり、温養させたりします。温養とは、氣を練って特定の経穴で意識の集中をおこない、氣や生命エネルギーを高めることです。

ただし、流派により、小周天のおこない方や定義もさまざまです。

小周天の質の定義もあります。小周天には、「意念周天」「経路周天」「全身周天」「丹道周天」などがあります。

質の差も違い、意念周天では丹田に氣があまり集めない段階で、意念で氣を任脈や督脈で巡らす方法です。

経路周天では、氣が十分に溜まった段階で、意念で動かさずに氣が任脈や督脈に沿って巡る方法です。

全身周天では、経路周天ができる状態で任脈や督脈以外の経脈で氣を巡らす方法です。丹道周天は、氣が脊髄の中を巡らす方法で、この方法は困難で危険が伴うといわれています。

小周天の前におこなう武息

小周天は、静かな部屋で座って心を静めておこないます。このときの座り方ですが、禅をおこなうときにする「結跏趺坐(けっかふざ)」「半跏趺坐(はんかふざ)」という座り方があります。

これらの座り方は、片足を逆の太ももに乗せて座る禅宗独特の座り方です。しかし、膝が悪い人には、この座り方をお勧めしません。

膝の痛みにより、意識を集中することができません。また、足がしびれたり疲れたりするという難点もあります。

あぐらや正座などの座り方や、椅子などを使用して普通に座る方法で小周天をおこなうといいでしょう。

中国では、手から氣を体外に漏らさないために、手の握り方に工夫を加えます。流派により、さまざまな手の握り方があるようですが、ここではごく簡単な方法を説明します。

たとえば、片方の手の親指(他の指でもいい)を、片方の手で優しく包み込むような感じで軽く握ります。

この状態では、手は完全に脱力していて力が入っていない状態です。また、親指を軽く内側に入れて四指で包み込むようにしてもいいでしょう。

武息を始める前には、必ずトイレに行き大小便を済ませておきましょう。

武息や小周天では、メガネなど身体に身に付けているものを外しベルトは緩めるなど、身体を締め付けるようなものは避けて、リラックスした状態でおこないます。

このリラックスした状態で、呼吸法をおこないます。呼吸法は、自分の意識(神)で「武息」という強い腹式呼吸を4回~5回程度おこないながら、意識を下腹部(丹田、炉)に集中させて陽気を溜めていきます。

仙道では、武息のことを「武火呼吸」ともいい、とても重要な呼吸法になります。逆に「文息」という呼吸法がありますが、文息は優しく緩やかな呼吸法です。

火力で例えると、武息は強火で文息は弱火になります。文息は、呼吸から意識を外して、無意識で腹式呼吸をおこないます。

中国では呼吸法のことを「調息」といいます。調息とは、端座して呼吸を整えて、心身を落ち着かせる呼吸法のことです。

端座とは、正座など正しい姿勢で座ることです。武息は、「吸気(息を吸う)」と「呼気(息を吐く)」の他に、「停息(息を止める)」という方法もおこないます。

停息は、吸気を高めて強くするためにおこないます。武息の方法は、最初に下腹をへこまして、肺に溜まった空気(濁氣)を2回~3回くらい吐き出します。その後、すぐに吸気に入ります。

吸気では、数を5つカウントしながら息を吸い、同時に下腹を膨らませて肛門を閉めます。この呼吸法自体は、通常の調息と同じです。

調息と武息の違いは、意識で吸気を下腹(下丹田)におくりこむように呼吸法をおこないます。

実際には、空気は肺までしか届きませんが、意識している”氣”は下腹(下丹田)まで下がっていくイメージでおこなうのです。

武息をおこなった状態では、呼吸を止めて(停息)お腹を膨らませ肛門を閉めた緊張状態で目を閉じ、下丹田をにらむようにして氣を送り陽気を溜めます。

この方法を「内視法」といいます。これに対し、下丹田に意識を集中して、耳で丹田の音を聴く方法が「返聴法」といいます。

どちらか一つおこないながら武息をおこなっても、2つ同時におこないながら武息をおこなってもかまいません。

呼吸を止めて(停息)心の中で数を5つカウントし終えたら、呼気で5つカウントしながら鼻から息を吐いていきます。

このとき、膨らませた下腹をへこせながら肛門もゆるめていきます。この5つ数える呼吸の武息が慣れてきたら、呼吸を10カウント、15カウントと増やしていきます。

武息をおこなう時間は、15分~30分くらいを目安におこないましょう。ただし、陽気を早く感じたい人や身体を健康にしたい人は1時間くらいやってもいいでしょう。

武息をおこなう注意点は、武息をおこなっていると、身体のさまざまな箇所で痛みが生じる場合があります。

これは、まだ武息に身体が慣れていないため、身体に無理な力が入って武息をおこなっている証拠です。

なかなか難しい面もありますが、武息をおこなうときには肩の力を抜いて、リラックスした状態でおこないましょう。

また、他にも武息の方法には、息を切れ切れに吸い込む方法もあります。鼻で息を吸い込むときに、小刻みにスッ、スッ、スッと10回くらいにわけて吸気をおこないます。

次に、肛門を閉めて、停息で10カウントおこないます。

そのあと、息を吐きながらお腹をへこませて肛門を緩ませながら、鼻から息を切れ切れに小刻みにフッ、フッ、フッと息を20回くらい吐いていきます。

このように、武息にも、さまざまな方法があります。自分に合った武息をおこないましょう。

武息が慣れてきたら、いよいよ下丹田に集められた陽気(氣や精力などの生命エネルギー)を体内で巡らせて身体を活性化させます。

陽気を確かに感じられるようになると、集まった氣が熱く(温かく)感じて、渦巻くような感じを得られるようになります。

この氣のことを「陽気」といいます。陽気を意念(意識)とともに、体内で任脈や督脈に巡らせます。

また、体内で陽気を巡らせるとともに、所々で陽気を停留させて温養(瞑想)します。このときの注意点は、小周天をおこなうときに、意識だけが先行しないようにします。

実際には、陽気の熱感や圧力が体内で這っていくような感じで、体内を移動する感覚を確認しながら陽気を体内で巡らせます。

この感覚は、陽気が体内で先に巡る状態を、後から意念(意識)で追いかけるような感じです。

慣れてくると、静坐して意識を丹田(下丹田)に集中するだけで、陽気を集める(集中させる)ことができるようになります。

陽気が発生すると、人によって痛みやかゆみ、熱感、温感、または何も感じないなどの感覚を得られます。

陽気を感じる感覚には個人差があり、この感覚で優劣があるわけではありません。

また、小周天により陽気を誘導するときに、肛門を閉めてから口の中で舌を上顎につけて上下の歯をかみ合わせておこないます。

舌に溜まった唾液は、とても有効で健康な成分が含まれているため、吐き出さずに飲み込みましょう。

武息で陽気が発生すると、人により温かい感じや熱感、圧力などを感じます。これで、武息の優劣がつくわけではありません。

また、武息をおこなった後にすぐに立つと、身体がだるくなったり気持ち悪くなったりすることがあるようです。

武息をおこなった後は、ゆっくりと普段おこなう普通の呼吸を2分~3分おこない、身体を普通の状態に戻してから立ち上がりましょう。

補足ですが、仙道の呼吸法では心と身体をリラックスさせて副交感神経を優位にさせ、脳波をα(アルファ)波やθ(シータ)波の状態に保ち右脳を働かせることがポイントです。

ご存じの通り、吸気では交感神経が優位になり、呼気では副交感神経が優位になります。

したがって、武息などの呼吸法をおこなっているときには、吸気よりも呼気の時間を長くすることにより右脳がより活性化することになります。

最初は、武息などの呼吸法に慣れるまで時間がかかりますが、慣れてきたら、呼気の時間を吸気の2倍、3倍と増やして効果を高めるようにしましょう。

小周天で氣を巡らす(督脈)

陽気を体内で作ることができるようになったら、東洋医学で「背の三関」といわれる「尾閭(びりょ)・夾脊(きょうせき)・玉沈(ぎょくちん)」という背中の経穴(ツボ)で陽気を通過(巡らせて)させて温養します。

背の三関は、氣の流れを堰(せ)き止める経穴(ツボ)といわれています。これらの経穴は「氣の関所」のようなもので、この三関を陽気が通過できると、小周天ができるようになるということです。

そのため、あらかじめ陽気でこれらの経穴に温養させて、氣の流れをスムーズにさせることが重要になります。

ただし、背の三関を通過させるには、他の経穴を陽気でしっかり温養させて、督脈や任脈で陽気がスムーズに巡回できることが前提です。

最初は、背の三関がある「督脈(背中側の経脈)」に対して、氣(陽気)を巡らせていきます。

背の三関の最初は尾閭(びりょ)ですが、その前に武息で下丹田に作った陽気を、「会陰(性器と肛門の間)」に移動させて温養します。

その後に、背の三関である最初の関門の「尾閭(びりょ)」という尾骨又は尾底骨の位置に陽気を誘導します。

うまく陽気を尾閭に誘導させたら、しばらくの間、陽気を止めて温養します。小周天の初期段階では、陽気を各ポイント(経穴、ツボ)で温養さて“氣”の循環をよくすることが重要になります。

この作業は、温養により各ポイントの経穴(ツボ)を開いて、ツボに陽気の通り道ができたことを記憶させる小周天の重要作業です。

尾閭で温養させたあと、背の三関である「夾脊(きょうせき)」という腎臓又は肘又は腎臓から脊椎骨の間(背骨の両脇)にある経穴で温養させます。

ただし、いきなり夾背(きょうせき)に陽気を向かわせると感覚がわからない人もいるため、尾閭から近くにある臍の背骨側に位置する「命門(めいもん)」という経穴へ陽気を移動させて温養しても構いません。

また、途中で陽気の熱感や圧力、陽気が感じられにくかったり、陽気が動かなかったりする場合は、再度武息をおこないます。

陽気を感じられるようになったら、引き続き下丹田から会陰、肛門、尾閭(びりょ)で陽気の流れを意識して感じ、陽気が小さければ補充します。

陽気の感覚が大きくなったら、肛門を締め上げて、尾閭から督脈の経穴に陽気を上げて体内で循環させていきます。

命門で温養させた後は、夾脊や脊中(せきちゅう、みぞおちの後ろ側)で温養させます。次に、胸椎(T6)6番と7番(T7)の間に位置する「霊台(れいだい)」に陽気を移動させて温養します。

夾背の取穴は諸説さまざまで、だいたいの位置で結構です。

次に、背の三関である「玉枕(ぎょくちん)」と呼ばれる大脳の後頭葉の経穴(後頭部の飛び出た外後頭隆起の横指2cm))で温養させます。

この経穴は、後頭部の真ん中に飛び出た骨(外後頭隆起)の少し上で両側指2センチのところです。

また、外後頭隆起の少し上の中央にある「脳戸(のうこ)」に陽気を誘導して温養させても構いません。

やはり、玉枕まで遠いと感じる人は、頚椎7番(C7)と胸椎1番(T1)の間にある「大椎(だいつい)」で陽気を温養します。

大椎や玉枕で温養したあと、次に「泥丸宮(でいがんきゅう)」という頭の中心部に位置する経穴まで、陽気を意識で誘導させて温養します。

泥丸宮は、「上丹田」ともいいます。陽気が泥丸宮に移動すると「爽やかさ」「温かさ」などを感じるといいます。泥丸宮の後は、頭頂にある「百会」という経穴で温養します。

百絵まで陽気が巡り、督脈における小周天は終わりです。ここまでで、小周天の半分を終えたことになります。

次に、百会から身体の全面にある「任脈」という経穴の通りに沿って、陽気で経穴を温養していきます。

まずは、百枝から両眉の間にある「印堂」という経穴に陽気を誘導させます。印堂も、陽気を誘導することにより、泥丸宮と同じく爽やかさや温かさを感じるようです。

小周天で氣を巡らす(任脈)

督脈の要所で、陽気による温養をおこない氣を巡らせたあとは、身体の前面にある「任脈」に対して陽気を循環させて温養をおこなっていきます。

流派により、小周天で温養する経絡はさまざまですが、だいたいの経絡や場所に対しておこなうと理解して結構です。

督脈では、玉枕や脳戸から泥丸宮、泥丸宮から百会に対して温養をおこないました。その後は、泥丸宮や百会から両眉の間にある「印堂(いんどう)」という経穴に対して陽気で温養します。

印堂を温養したあとは、喉(鎖骨の間)の経穴である「天突」に対して温養します。天突を温養したあとは、胸の経穴である「膻中(だんちゅう)」に対して温養します。

膻中を温養したあとは、中丹田といわれる「絳宮(こうきゅう)」に対して温養します。絳宮は、臍の上四寸二分の場所に位置します。四寸は約12cmです。二分は約0.6cmです。

絳宮は胸の奥の約12.6cmの場所になります。流派によっては、上丹田である泥丸宮から印堂、印堂から中丹田の絳宮に対して温養するところもあります。

膻中や絳宮を温養したあとは、みぞおちの「中脘(ちゅうかん)」に対して温養します。中脘を温養したあとは、再び下丹田(臍下三寸の奥)に陽気を移動させます。

流派によって温養する経穴は違いますが、おおよその経穴の場所にたいして温養をおこない、陽気を体内で巡らせていきます。

大切なことは、1度おこなってできなくても何回も繰り返して小周天をおこなうことです。そして、陽気が体内で循環していることを理解することです。

すると、簡単に各経穴や督脈、任脈のルートに意識を向けることが可能になります。一通り小周天が終わり、下丹田に熱感や圧力などの陽気が満たされたら、しばらくの間下丹田で陽気を温養します。

その後、最後に5分くらい瞑想して、身体や心をリラックスさせます。こうして、陽気を身体の中で一周巡らせる秘伝功が「小周天」です。

小周天がうまくできるようになると、身体が健康になったり右脳が活性化されたりして「気付き」を得ることが可能になります。

小周天の周り方「男性まわり」「女性まわり」

小周天で陽気を体内で循環させる方向は、「男性まわり」「女性まわり」の2種類があります。男性まわりの順番は、身体の前面(任脈)にある経穴から陽気を巡らせていきます。

 

男性まわり

男性まわりの順番は、頭頂(百会)→額(印堂)→のど(天突)→胸(膻中)→胸の奥(中丹田、絳宮)→みぞおち(中脘)→臍下三寸(下丹田)→性器と肛門の間(会陰)→尾底骨(尾閭)→臍の後(命門)→みぞおちの後(脊中)、肘の高さの背骨付近(夾背)→背中(霊台)→首の付け根(大椎)→後頭部(脳戸、玉枕)→上丹田(脳内、泥丸宮)→百会の順番で、男性まわりによる小周天をおこないます。

女性まわり

女性まわりの順番は、頭頂(百会)→後頭部(脳戸、玉枕)→首の付け根(大椎)→背中(霊台)→みぞおちの後(脊中)、肘の高さの背骨付近(夾背)→臍の後(命門)→尾底骨(尾閭)→性器と肛門の間(会陰)→臍下三寸(下丹田)→みぞおち(中脘)→胸(膻中)→胸の奥(中丹田、絳宮)→のど(天突)→額(印堂)→頭頂(百会)の順番で、小周天をおこないます。

 

流派にもよりますが、上丹田や中丹田、下丹田などは、温養するときには各丹田でおこない、小周天で循環させるときには省いても構いません。

なお、男性だから「男性まわり」をしなければいけなかったり、女性だから「女性まわり」をしないといけなかったりするという判断はしません。

自分に合ったまわり方を選ぶ(順方向)ことが大切です。順方向がわかれば、小周天をおこなったときに、心や身体が気持ちよく感じて元気になります。

逆方向で小周天をおこなうと、身体や心が気持ちよく感じることが弱くなるといいます。順方向による小周天は、自分の性格と一緒だと考える専門家もいます。

しっかりと、自分の小周天の回る方向を確認して、心身共に気持ちよく感じることが大切です。

気持ちいいと感じることは脳科学的にも理にかない、ドーパミンやセロトニンなどの脳内幸福ホルモンが多く分泌され、幸せな気持ちになることができます。

この作用は、人間関係でもいえることで、気が合う人は同じ方向に進みます。気が合わない人は、変な圧迫感や居心地の悪さを感じて離れていきます。

小周天の流れが悪くなると、自分の運気が悪くなり、自分の望まない方向に物事が進むと考えられています。

小周天でも人生でも、自分が気持ち良いと感じる方向に身を委ねることにより、幸せになったりストレスが解消されたりすることが可能になります。

小周天の持つパワーを感じ、健康で幸せな人生を歩みましょう。