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スポーツなどで起こりやすい足関節捻挫の原因と治療法

足首のことを医学的には「足関節(そくかんせつ)」といいます。そして、足関節を捻挫することを「足関節捻挫」といいます。

足関節捻挫は、スポーツ選手や身体を動かす仕事に従事する人などによく起こる疾患です。他にも、ハイヒールを履く女性などにも起こりやすいのが足関節捻挫の特徴です。

一般的な足関節の捻挫は、砂利道など舗装されていない道を歩いたり、疲労した身体で重い物を持ってふらついたりして起こることが多いようです。

一度足首を捻挫すると癖になり、繰り返し足関節捻挫が起こりやすくなるといわれていますが、どうして捻挫が繰り返し起こりやすくなるのでしょうか。

今回は、スポーツなどで起こりやすい足関節捻挫の原因と治療法について解説します。

足関節の構造

身体の中で、一番末梢(一番遠いところ)にある関節が足関節(足首)です。

全体重を支える足関節は関節の中でも特に重要な関節であり、足関節を怪我すると歩いたり動けなくなったりします。

なぜなら人間は二本足で歩行し、移動するときには必ず足関節を使って移動するからです。歩行や場所の移動だけでなく、立ったり座ったりする簡単な動作も、必ず足関節を使いっています。

足関節の構造は、足首に近い方から7つの足根骨と5つの中足骨があり、足指には14個の指骨があって、全ての足部の骨を合わせると合計26個の骨から足関節が成り立っています。

これだけ多くて小さいたくさんの骨で全体重を支えているわけですから、足関節には毎日相当の負担がかかります。

足関節が痛みのない健康な状態でいて、はじめて毎日が快適に過ごせるのです。

足部の各関節の構造と働き

前述したとおり、足部の関節は骨の多さからも分かるとおり、とても複雑な構造になっています。

足関節の捻挫の原因を知る前に、足部の主要関節について理解しておくと足関節捻挫の理解が深まります。下記に、足部の各関節の構造と働きについて解説します。

距腿関節(きょたいかんせつ)

足関節の中でも一番大きい関節が、「距腿関節(きょたいかんせつ)」といわれる関節です。

距腿関節は、膝下の骨である下腿(かたい、)の腓骨(ひこつ)と脛骨(けいこつ)、さらにそのすぐ下に位置する距骨(きょこつ)で関節が構成されています。

足首の関節は、上下左右に動くようになっています。足首が上に動く事を「背屈(はいくつ、又は甲屈)」といいます。

また、足首が下に動く事を「底屈(ていくつ)」といいます。距腿関節が正常に動く可動範囲は、関節の構造上背屈が約20度で、底屈が約45度になっています。

中にはスポーツや体質などで足関節が柔らく、さらに可動範囲が大きく広がる人もいます。

ただし距腿関節は、背屈最大時に内転や外転はできない構造になっています。通常、距骨は前外側を向いています。

足関節の背屈時には、足底はやや外側を向く構造になっています。また、足関節の底屈時には、足底はやや内側を向くようになります。

距踵関節(きょしょうかんせつ、距骨下関節)

前述した距骨の下には、「踵骨(しょうこつ)」があります。踵骨は、俗にいわれる「かかと」の骨のことです。

この踵骨と距骨の関節のことを「距踵関節(きょしょうかんせつ)又は距骨下関節(きょこつかかんせつ)」といいます。

距踵関節は、外転と内転が可能な構造になっています。さらに、外返し運動と内返し運動もできる構造になっています。

少し文章の説明では分かりづらいかもしれませんが、外返し運動とは背屈したときに、足部が回内して外転した状態のことを指します。

内返し運動は、底屈したときに、足部が回外して内転している状態のことです。いずれの動作も、関節の可動が複合しておこなわれる運動です。

踵立方関節(しょうりっぽうかんせつ)

踵骨と距骨の前側には、足部の外側に位置する「立方骨(りっぽうこつ)」があり、足部の内側には「舟状骨(しゅうじょうこつ)」があります。

踵骨と立方骨の間の関節のことを、「踵立方関節(しょうりっぽいかんせつ)」といいます。

距舟関節(きょしょうかんせつ)

距骨と舟状骨の間の関節のことを「距舟関節(きょしゅうかんせつ)」といいます。

ショパール関節

距立方関節と距舟関節の2つの関節を合わせた関節のことを、「ショパール関節」といいます。ショパール関節は、別名「横足根関節(おうそっこんかんせつ)」とも呼びます。

ショパール関節は、足底腱膜(そくていけんまく)と共に、足底の縦方向に流れるアーチを形成する関節のことを指します。

足底腱膜とは、踵骨から立方骨と中足骨までの長い腱膜のことです。足底のアーチは、体重の負荷を足底全体に分散させて、足底の各関節の負荷を和らげる重要な役割を担っています。

リスフラン関節

舟状骨の前には「楔状骨(けつじょうこつ)」という骨があり、楔状骨と舟状骨の横に立方骨が位置しています。

楔状骨は、足部の内側から「内側楔状骨」「中間楔状骨」「外側楔状骨」が並んで関節を形成しています。

楔状骨と立方骨の前方には、親指の第1中足骨から小指の第5中足骨まで、5本の中足骨があります。

そして中足骨と楔状骨や立方骨の間の関節のことを「リスフラン関節」と呼んでいます。リスフラン関節は、別名「足根中足関節(そっこんちゅうそくかんせつ)」といいます。

足関節捻挫で多い捻挫と原因

足関節捻挫は、足関節に力が加わる怪我の中でレントゲン(X線)検査で異常がなく、骨折や脱臼などを除いた疾患のことです。

足関節捻挫は、スポーツや仕事などで外部から強い力が加わることにより、足関節を構成している靱帯や関節包を損傷して痛みや張り、腫れなどの症状が生じる疾患です。

足関節捻挫の多くは、怪我の後約1ヶ月~2ヶ月で強い痛みが取れてくるので、ほとんどの日常生活に支障がなくなります。

ただし、スポーツや仕事を再開して足関節に過度の負担が加わると、足関節に痛みや腫れ、足首のぐらつき感などが生じることがあります。

復帰時期には強い痛みがほぼ解消されているため、早く昔の状態に戻そうと思い無理をしてしまいます。

すると、足関節に二次的な障害が進行する場合もあるので注意が必要です。

二次的な障害としては、関節の軟骨がすり減って変形する「変形性関節症」の症状が足首に起こる可能性が考えられます。

変形性関節症は老化などで起こることが多い疾患ですが、足関節捻挫の二次的な障害で起こる場合もあるので注意が必要です。

足関節捻挫はスポーツで多く起こることが多い疾患ですが、建設や土木などの仕事に従事されている人や常にハイヒールを履く女性などにも多くみられる疾患です。

足関節捻挫で特に多くみられる捻挫は、前距腓靱帯(ぜんきょひじんたい)を損傷する捻挫で、足関節が内反(ないはん、内側に捻ること)して起こるものです。

足首の関節の中でも一番大きい関節は、すねの骨である脛骨と腓骨と距骨で構成されている距腿関節です。

足首の外側には脛骨があり、脛骨から前側にかけて前脛腓靱帯(ぜんけいひじんたい)と前距腓靱帯が伸びています。

その後ろ側には、後脛腓靱帯と踵腓靱帯(しょうひじんたい)が伸びています。前述したように、この中で、もっとも多く損傷する靱帯が前距腓靱帯です。

なぜなら足関節は、関節の構造上足底が内側に向きやすくなっているからです。前述したとおり、この足底が内側に向くことを「内反(ないはん)」といいます。

前距腓靱帯が損傷して起こる足関節捻挫は、外から無理な負荷がかかるなど何らかの原因で足首がねじれて内反することにより、捻挫が起こることが多いのです。

前述したことからもわかるとおり足関節捻挫の原因はとても多く、一番の代表格はスポーツです。

スポーツも、野球やサッカー、ラグビー、アメリカンフットボール、バレーボール、バスケットボール、柔道、剣道、格闘技、バレーなど、ありとあらゆるスポーツで起こる疾患です。

日常生活の原因では、階段や坂道などで足を踏み外して挫いたり、段差や角度がある道など足首を捻ったりして足関節捻挫が起こることが多いようです。

足関節捻挫の分類

足関節捻挫は損傷程度(病態)により、1度から3度に分類されます。また、足関節捻挫の発生幾転によっても分類されています。

「発生幾転(はっせいきてん、受傷幾転ともいいます)」とは、足関節捻挫がいつ、どこで、どんなもので、どのように受傷したのかという意味です。

問診時に、先生に受傷した経緯について具体的な状況を丁寧に伝えることが早期回復のポイントです。それぞれの足関節捻挫の分類について下記に説明します。

足関節捻挫の発生幾転による分類

発生幾転から診る足関節捻挫の分類は、主に足関節捻挫の内反強制による「内返し捻挫」と、外反強制による「外返し捻挫」に分けられます。

ただし、足関節捻挫のほとんどが内反強制による内返し捻挫です。内返し捻挫は、別名「内反捻挫(ないはんねんざ)」ともいいます。

内返し捻挫は、主に足関節の内側靱帯を損傷して痛みが生じます。

損傷程度(病態)による分類

損傷程度(病態)から診る足関節捻挫の分類は、足関節組織の損傷の程度により1度から3度に分類されています。

この分類方法は、整形外科医が損傷箇所の固定や手術をおこなう判断材料の目安としています。下記に足関節捻挫(主に内返し捻挫)の分類について記述します。

1度(軽度の靱帯損傷)の損傷による分類

1度(軽度の靱帯損傷)は、足関節の靱帯が伸びる程度の軽度の損傷です。外くるぶし付近を触ると圧痛(触ると痛む)がありますが、歩行や関節運動は十分可能です。

ただし、多少の痛みが歩行時にともなうこともあります。1度の場合は、圧痛がありますが、2~3日程度で歩行や軽いランニングなどに復帰できる損傷程度です。

1度の足関節捻挫は、足関節の外側靱帯の軽度の損傷によるものです。

2度(中程度の靱帯損傷)の損傷による分類

2度(中程度の靱帯損傷)は、足関節の靱帯が部分断裂する程度の損傷です。足関節が著しく腫れて痛みがかなりともなう状態ですが、歩行や関節運動は可能です。

中には、関節包や脛腓靱帯など、別の靱帯が損傷している場合もあります。足関節捻挫が2度の状態では、スポーツ競技復帰まで、おおよそ2~3週間かかるといわれています。

2度の場合には、足首を固定する必要があります。

3度(重症な靱帯損傷)の損傷による分類

足関節捻挫が3度(重症な靱帯損傷)の状態はもっとも足関節の損傷度が高く、足関節の靱帯が完全断裂して著しく腫れた状態です。

この状態では、自動的(自分で足首を動かすこと)にも他動的(他の人が足首を動かすこと)にも、強い痛みで足首を動かすことがとても困難になります。

3度の状態になると、正常ではあり得ない方向に足首が動いてしまうことがあります。

その原因として、足関節の外側靱帯の完全断裂や大きな部分断裂、足関節の亜脱臼、腓骨外果の剥離骨折、内側靱帯断裂、腓骨下端部骨折、脛骨内果骨折などが単独または複合して損傷している可能性があります。

足関節の靱帯が完全断裂(部分断裂でも)すると、内出血(皮下出血)で外くるぶし付近が赤黒く腫れて、ほとんど動かすことも歩くこともできなくなります。

また、靱帯が断裂するだけでなく、前述した足関節の亜脱臼や腓骨外果や内果の骨折、別の靱帯の損傷や断裂なども複合して起こることにより、さらに足関節の不具合が生じます。

3度の重傷度の度合いにもよりますが、スポーツ競技復帰までに2ヶ月前後の期間が必要になります。

3度の足関節捻挫の治療では、足関節の固定や断裂した各靱帯の縫合手術などが必要になります。

さまざまな足関節捻挫(内反捻挫など)

前述したとおり、足関節捻挫でもっとも多い捻挫が内返し捻挫(内反捻挫)です。

内返し捻挫が起こる原因は足関節の構造上によるものや、ジャンプの着地、階段の踏み外し、歩行時のつまずき、労働時のアクシデントなどさまざまな原因が挙げられます。

下記に、足関節内返し捻挫の種類や症状について解説します。

足関節外側靱帯損傷による捻挫

ほとんどの内返し捻挫(内反捻挫)は、足関節外側靱帯損傷による捻挫です。

足関節の外側靱帯は、足首の腓骨外果(ひこつがいか、外くるぶし)と、距骨や踵骨(しょうこつ)をつなぐ靱帯です。

足関節外側靱帯は、足関節の間接包の補強と、足関節の無理な動きを制御して関節を守る働きを担っています。

足関節の外側靱帯は、前方から前距腓靱帯と踵腓靱帯、後距腓靱帯で構成されています。

軽度の内返し捻挫は、前述した前距腓靱帯の部分的な損傷であることが多いようです。この場合には、外くるぶし(腓骨外果)の前面付近に腫れや圧痛が生じます。

重度の足関節外側靱帯損傷になると、前距腓靱帯や踵腓靱帯などが断裂または部分断裂し、関節を守る間接包も損傷している場合があります。

なぜなら、前距腓靱帯は間接包の内側にあり一体となっている靱帯だからです。この靱帯が損傷すれば、必ずといっていいほど間接包も損傷してしまいます。

この状態になると、軽度の状態よりも腫れや圧痛が強くなり、皮下出血や歩行障害なども起こります。

頚靱帯や骨間距踵靱帯損傷による捻挫

距骨下関節の内転時のみにおこる内返し捻挫で、この場合は距腿関節の底屈を伴いません。これらの靱帯が損傷する原因は、足関節が真横に内転して捻ったときに起こるものです。

具体的には、砂利道や石だらけの川縁、海岸などでこぼこしたところを歩いたり、高くて不安定な下駄を履いて捻ったりして起こることが多いようです。

急に足首を捻るため、足首に体重がかかり腫れや圧痛、皮下出血、歩行障害などが生じます。この捻挫の場合、骨間距踵靱帯の断裂または部分断裂が起こることがあります。

ひどくなると「足根洞症候群(そっこんどうしょうこうぐん)」といって、足根洞といわれる距骨下関節の外側に血腫が溜まり、線維性の瘢痕組織(はんこんそしき)を形成することがあります。

「瘢痕(はんこん、scar)」とは、潰瘍(かいよう)や創傷(そうしょう)、梗塞(こうそく)などにより生じたさまざまな器官の組織欠損が肉芽組織の形成を起こします。

この組織が最終的に、膠原繊維(こうげんせんい)や結合組織に置き換わって、修復された状態のことを指します。

足根洞症候群になると、慢性痛になることもあるので注意が必要です。中には靱帯損傷ではなく、踵骨前方突起骨折や第5中足骨基部が骨折していることもあります。

もし、踵骨前方突起骨隆起部や第5中足骨基部付近に皮下出血や圧痛、腫れなどがある場合には、病院でレントゲン検査を受けるようにしましょう。

二分靱帯損傷と踵骨前方突起裂離骨折による捻挫

足関節には、「二分靱帯(にぶんじんたい、Bifurcated ligament)」という踵骨から2方向に別れていて、立方骨と舟状骨に至る靭帯があります。

二分靱帯の形状から、別名「Y靭帯」とも呼ばれています。二分靱帯をもう少し詳しく説明します。

踵骨から立方骨へ至る靱帯を「踵立方靭帯(しょうりっぽうじんたい、Lig. Calcaneocuboideum)」、舟状骨へ至る部分を「踵舟靭帯(しょうしゅうじんたい、Lig. Calcaneonaviculare)」と呼びます。

二分靱帯が損傷することにより、外果(がいか、外くるぶし)よりも少し足指寄りの甲の部分に強い痛みや圧痛、腫れなどが生じます。

二分靱帯損傷は、例えば高いヒールなどを履くと足関節が少し前方へ傾くため、二分靱帯を損傷して内返し捻挫が起こります。

二分靱帯の損傷がひどい場合には、二分靱帯に引っ張られて靱帯が付着している踵骨前方突起や立法骨、舟状骨などに剥離骨折が起きる場合があります。

この中でも、踵骨前方突起の剥離骨折が多くみられるため、強い痛みや腫れ、内出血などがある場合には病院でレントゲン検査を受けましょう。

その他の足関節損傷による捻挫

前述した損傷以外にも、腓骨外果剥離骨折や第4及び第5中足骨基部骨折などを伴う捻挫もあります。

外くるぶし(腓骨外果)だけに痛みや圧痛がある場合には、腓骨外果剥離骨折の疑いがあります。

同様に、第4及び第5中足骨基部にも局所的な痛みや圧痛がある場合も、骨折の疑いがあります。これらの症状がある場合には、病院を受診する必要があります。

骨折以外にも、外側距踵靱帯(がいそくきょしょうじんたい、Lig. talocalcaneum laterale)や背側踵立方靱帯(はいそくしょうりっぽうじんたい、Lig. calcaneocuboideum dorsale)、背側距舟靱帯(はいそくけつしゅうじんたい、Ligg. cuneonavicularia dorsalia)などが損傷して捻挫が起こる場合があります。

これらの靱帯が損傷している場合には、圧痛点が踵骨や距骨の背側前方にあります。

足首の外側に、腓骨外果の上部と脛骨下端外側を連結している「前脛腓靱帯(ぜんけいひじんたい)」があります。

しゃがんだ姿勢で足首を捻ったりスキーやスノーボード、ローラースケートなどをおこない足首を捻ったりして、この靱帯を痛める場合もあります。

これら以外の疾患は、「有痛性外脛骨(ゆうつうせいがいけいこつ)」といって、舟状骨の内側にある過剰骨という部分に痛みや圧痛、炎症などが起こる場合があります。

有痛性外脛骨は、別名「外脛骨障害」ともいい、繰り返しおこなうジャンプやランニングなどで起こる障害です。

有痛性外脛骨は、後脛骨筋(こうけいこつきん)という筋肉が疲労を起こして、足底のアーチが崩れます。

すると、踵骨の踵骨下関節に外反が起こり、外脛骨と後脛骨筋に緊張が起こるため痛みが生じます。

他にも有痛性外脛骨は、足関節の外反捻挫や外脛骨と脛骨内果が衝突して発症する場合もあります。

足関節捻挫の診断

足関節捻挫の診断は、最初に外見上の内出血や腫れ、触診(圧痛検査)などがおこなわれます。

足関節の損傷箇所(主に外果、外くるぶし付近)に圧痛があれば、ある程度の診断がつきます。

さらに問診で、どのように足首を捻ったかなどの状況を患者さんに詳しく聞きます。

例えば、ジャンプの着地で失敗したり走っていて足首をひねったりしたなど、足関節がどのような角度でどの方向に捻ったのか詳しく問診します。

問診以外では触診(圧痛検査)などで、関節を押さえて痛みの強い箇所を特定したり、足関節がゆるくなっていないか(靱帯が伸びていないか)などの可動範囲を診たりして捻挫の評価をおこないます。

足関節がゆるくなりすぎていたり、まったく足首を動かせなかったりする場合には、足関節の靱帯が断裂または部分断裂している可能性が高まります。

また、X線検査(レントゲン)をおこない、骨折や脱臼の有無を確認します。

靱帯の損傷程度がひどい場合には、ストレス(少し足首に可動をつける)をかけてX線検査をおこなうこともあります。

軽く捻った程度の捻挫なら骨折している可能性は低いでしょう。

しかし、スポーツなどで捻った足首に人が乗ってきたり自動車事故などでひどかったりする場合には、当然骨折している可能性が高くなります。ただし、X線検査では腱や靱帯は写りません。

損傷度がひどい場合にはMRI検査をおこない、より正確に足関節の詳細な画像診断をおこないます。

最新のMRI検査といえども、100%の診断はつきません。1度や2度の軽度の足関節捻挫(靱帯損傷)では、あまりMRI検査はおこなわれないようです。

一般的な足関節捻挫の治療

足関節捻挫の治療は、軽度から重度によりさまざまな治療法がおこなわれます。

足関節捻挫の程度が軽度の場合(腫れや皮下出血などがない)には、冷湿布やアイシング、テーピングやサポーターなどで患部を固定する保存療法をおこないます。

前距腓靱帯が単独で損傷している場合は、外くるぶしの前面付近に腫れや皮下出血がみられますが、比較的軽い捻挫の場合が多いようです。

この捻挫の場合、痛みや圧痛があるものの歩行は可能で、足関節の固定を2週間~3週間程度おこなうことで治るようです。

前距腓靱帯と間接包が損傷している捻挫の場合には、痛みや圧痛、腫れ、皮下出血がひどく、歩行困難になっていることが多いようです。

この場合、踵腓靱帯や前脛腓靱帯も損傷している可能性があり注意が必要です。前距腓靱帯と間接包が損傷している場合でも、約4週間~6週間の患部固定で治ることが多いようです。

しかし、関節拘縮が起きていることがあるため、ある程度のリハビリをおこなう必要があります。

そのため治癒までに2ヶ月以上かかり、さらに関節拘縮や多少の痛みが足首に残るなどの後遺症もあります。

そのため、スポーツや仕事などの復帰に、約半年~1年を必要とすることもあります。靱帯が断裂している場合には、手術療法をおこなう場合もあります。

二分靱帯損傷や骨間距踵靱帯損傷では、3週間程度の足関節固定で治るといわれています。

固定が不十分だったり、固定をしなかったりすると、前述した足根洞症候群になることもあるので、しっかり固定して安静にすることが重要です。

踵骨前方突起骨折の場合には、骨折箇所が癒合するまで固定するか手術療法をおこないます。

手術療法では、骨折による骨片が小さい場合には骨片を取り除く手術をおこない、骨片が大きい場合には手術により固定する方法がとられます。

足関節捻挫の治療は、基本的に保存療法が主体になります。保存療法の基本は、「RICE(安静、アイシング、圧迫、拳上)」と呼ばれる方法をおこないます。

RICEによる治療法は、捻挫した直後にその現場で直ぐに処置することで、仕事やスポーツへの早期回復が望めます。

保存療法では、損傷に応じて、約1~2週間の間、足関節をギプスや装具、テーピングなどで固定する固定療法などの理学療法を主体とした治療がおこなわれます。

固定で使用される装具は、「ユニバーサル」「エバーステップ」などの装具を使用します。ギプスをしている間は、患部の入浴はできません。

入浴する場合には、患部をビニール袋などで患部を保護してシャワーを浴びます。

3度による重度の完全断裂の場合には、一定期間ギプスによる固定をおこなったあと、手術療法がおこなわれることが多いようです。

手術では、断裂した靱帯をつなげる「靱帯再建術」を内視鏡(関節鏡)によりおこなわれます。保存療法では、痛み止めなどの薬物療法や電気治療などもおこないます。

捻挫したときに気をつけること

足関節を捻挫して保存療法などを施すときに、気をつけなければいけないことがあります。

例えば、最初に患部をアイシングなどで冷やしたりしますが、いつまでも長い時間患部を冷やし続けると治りが悪くなります。

身体の細胞は、損傷後72時間してから修復作業をはじめるといわれています。そのため、ある程度患部を冷やしたあとは、患部を温めて血流を促すことが早期回復につながります。

長時間患部を冷やし続けると血流が悪くなり、患部の修復に時間がかかってしまいます。実は、実は患部組織の修復には炎症も必要といわれています。

前述したとおり、足首が捻挫すると靱帯や関節包などが損傷します。その損傷部位を修復するには、「IGF-1」というホルモンが必要になります。

ただしあまりに長時間患部を冷やしすぎると、このホルモンが患部に行き届かなくなってしまうのです。

患部をアイシングなどで冷やすこと(1時間~2時間程度)は、短期的に痛みを緩和したり一時的に炎症を抑えたりするためのものです。

患部が熱感を持っているため、一時的に患部を冷やすことにより痛みが緩和された感覚になるからです。

他にも捻挫したときに患部をきつく包帯で固めることもおこなってはいけません。

患部をきつく固める行為も、アイシングなどと同様に血液の流れが悪くなるため患部の修復を妨げてしまいます。

さらに痛みや腫れが起きている状態で、無理にスポーツや仕事をしてはいけません。無理におこなえば、痛みや腫れがひどくなり、治るスピードが遅くなるだけです。

捻挫したときに、足を心臓より高くして休息することは捻挫の回復を早めます。足を高くして休息(寝る)することにより、腫れや痛み、浮腫などが治まるスピードが速まります。

足関節捻挫のリハビリ

よく、足関節は捻挫すると癖になるといわれます。これは、足首が捻挫を起こすことにより、関節が不安定な状態になっているからです。

この疾患のことを「足関節不安定症」といいます。足関節捻挫の症状は、軽度の場合には1~2週間程度で運動を再開できます。

しかしこのときが、一番足関節が不安定な状態なのです。スポーツ選手は、特にすぐに動きたい衝動にかられますが、焦らずに少しずつ運動レベルを上げていくことがポイントです。

残念なことに、靱帯は一度伸びると手術以外で自然に元に戻ることはありません。そのため、不安定になっている足首周りを、筋力トレーニングで強化する必要があります。

足首周りの筋肉が強化されることにより、足首の安定性を確保して以前と同じようにスポーツすることが可能になります。

足首の筋力トレーニングをおこなうときは、テーピングやサポーターなどの装具で足首を固定補助し、軽度なトレーニングから患部を徐々に慣らして足首を強化していきましょう。

リハビリでの筋トレは、損傷した足首を休養中に固定している期間にもおこなうことは可能です。

足首自体はギブスなどで固定しているため、足の指だけを動かす運動などを、リハビリとしておこないます。

足関節捻挫の回復が進んでギプスが取れてきたら、足の指でビー玉やタオルなどを掴む練習をおこないます。

また、座った状態で足の指先を動かして、指先だけで足を前に進める運動方法もおこないます。

さらに足関節捻挫の回復が順調に進めば、足の指先だけでなく足首を動かすリハビリも徐々におこなっていきます。

例えば、ゴムチューブを足底に掛けて両手で引っぱり、少しチューブで足首に抵抗を加えた状態で、足首を上下に動かす運動をおこないます。

両足にゴムチューブを掛けて、左右に広げる運動も十分リハビリにつながり回復を早めます。さらに、捻挫の回復が進めば、足首に少し体重を乗せてリハビリをおこなっていきます。

例えば、立った状態(立位)で、軽くつま先立ちになる運動をおこないます。また、軽いスクワットをおこなうことも、足関節のリハビリになります。

これらのリハビリをおこなって痛みが出るなどの不具合があるならば、軽くリハビリをおこなうか一時リハビリを止めましょう。

他のリハビリ方法としては、ゆっくりした歩行や軽い早歩きなどをおこない足関節の早期回復に努めます。

また、足首を長く固定していると、足関節が硬くなってしまう(拘縮)ため、筋力トレーニングと同時に足関節のストレッチも入念におこないましょう。

ただし、ストレッチもリハビリトレーニングも、足首に痛みのない状態でおこなうことが重要です。

あんしん療法による足関節捻挫の施術

あんしん療法により考えられる足関節捻挫の原因は靱帯損傷や足関節の各関節の転位(ズレ)、体幹の歪み、さらに脳の間違った記憶によることにより、足関節捻挫の症状が起きていると考えています。

足関節捻挫が起こることにより、痛めた足をかばうため姿勢が悪くなります。すると、余計に足首に負担が加わるため歩行困難になります。

最終的に、これらの悪い状態をこれ以上悪くしないようにするため、脳が身体を緊張させて足関節を硬く(拘縮)させます。

このような足関節捻挫の症状を改善するには、あんしん療法により「正しい足関節の状態を脳に記憶」させる必要があります。

脳が正しく正常な足首の状態を再記憶すると足関節を拘縮させている必要がなくなり、足関節捻挫の改善される可能性が格段に高くなります。

また、あんしん療法では、身体全体の連動性を取りもどす療法をおこないます。

前述したとおり、足関節捻挫により体幹の歪みが生じている状態では、足関節だけを改善させても再度捻挫になりやすくなってしまいます。

あんしん療法による施術では、足関節に負担がかからないような動作を取り戻すために、正しい足関節の動きや体幹の正常な状態を脳に再認識させます。

脳が正常化した足首や体幹の状態を記憶することにより、「身体全体の連動性を取り戻す」ことが可能になります。

すると身体全体の動きがスムーズになり、足関節の状態も安定していきます。

脳科学療法であるあんしん療法の施術は、脳の「内部表現変換」をおこない正しい状態を記憶させて、身体の連動性を取り戻して痛みの再発しない動きを記憶させます。

このあんしんできる身体に優しく痛みの内脳科学療法の施術方法が、身体の痛みや不快な症状を改善する大きなポイントになります。

まとめ

足関節を一度痛めてしまうと、回復までに長い時間休息しないといけません。足関節は、体重を支える上で、身体の中でも特に重要なパートです。

足関節のリハビリも大切ですが、足関節捻挫にならないように、あらかじめ捻挫の予防することも重要です。

したがって、スポーツや仕事の前後に入念な柔軟体操やストレッチをおこない足関節捻挫にならないように心掛けて、心身共に充実した状態でスポーツや仕事をおこなうようにしましょう。