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過呼吸の原因と対処法(ペーパーバック法)の検証について

日常生活や激しいスポーツなどをおこなっている最中に、突然呼吸が乱れて速くなり、酸素を取り入れようとしても呼吸ができないことがあります。

こうした症状は突然現れることが多く、急に呼吸がうまくできなくなる辛い症状です。中には、息苦しさと同時に、手足のしびれや意識障害を起こすこともあるようです。

この症状のことを「過呼吸」といいます。過呼吸は、「過換気症候群(かかんきしょうこうぐん、Hyperventilation syndrome)」と症状がほぼ同じです。

過呼吸は、過呼吸は不安や極度の緊張などによる精神的ストレスから症状が生じます。これに対し過換気症候群は、呼吸を多く必要とする過度の運動により過呼吸のような症状が起こることです。

過呼吸になった本人にしてみれば、命の危険を感じるほどの苦痛ですが、過呼吸はしっかり対処すれば時間の経過とともに回復していきます。

ただし、過呼吸を起こす人の中には、パニック障害などの疾患を持っている人もあり注意が必要です。

今回は、過呼吸の原因と対処法(ペーパーバック法)の検証について、役に立つ呼吸法と丹田呼吸法を交えて解説します。

過呼吸の症状

過呼吸は、何らかの原因により突然呼吸が困難になって、息が吸えなくなるような苦しい状態になる症状のことです。

息をうまく吸えないので、さらに息を吸い込もうとして速い呼吸を繰り返しおこなうために、胸などが苦しくなります。

逆にいうと、過呼吸になると、息を吸いすぎて息を吐きすぎるような状態で呼吸が速くなります。

過呼吸時に体内では、息が吸えないことにより身体危険が及ぶと脳が判断して、余計に酸素を体内に取り入れようとします。

ところが、身体がパニック状態になり、息をうまく吸うことができません。過呼吸の状態では、身体の中で血中の二酸化炭素濃度が下がるため、血液がアルカリ性に傾いた症状になります。

この状態では、身体や血管の一部が緊張して収縮するために血液量が減ります。そのため、全身に酸素が行き渡らなくなるので、さまざまな症状が出ます。

ただし、実際には動脈中の酸素量は正常か多い状態です。

それにもかかわらず、うまく呼吸ができないため不安感に駆られたり、胸の圧迫感や動悸(どうき)があったり、手足のしびれ(テタニー)や意識障害などを起こすこともあります。

他にも、ふらつきやめまい、筋肉のこわばりや口の渇き、心拍数の増加、手足のビリビリ感、掌に汗をかくなどの症状が起こります。

さらに過呼吸がひどくなると、痙攣(けいれん)や呼吸困難を引き起こすこともあります。過呼吸時に、手をすぼめるような形になることがあります。

この手の形を「助産師の手」といいます。病院での所見では、血圧計のマンシェットを腕に巻き、掌や腕の血流を止めると出やすく、過呼吸を所見する一つの方法としています。

この徴候のことを「トルーソー徴候」といいます。

過呼吸時の他の徴候では、顎の関節や耳の前側を軽く叩くと、顔面神経が刺激されて唇が上方へ上がります。この徴候のことを「クボスティク徴候」といいます。

過呼吸(過換気症候群)の原因

 

過呼吸の原因は、極度の緊張や不安、パニック障害などの精神的ストレスなどで引き起こされることが多いようです。

ただし、身体を極限まで追い込むようなトレーニングによる「肉体的緊張」でも、過呼吸と症状が似た「過換気症候群」が起こることがあります。

一般的に過呼吸は、自律神経が乱れることにより、血液や血圧の異常が起こり発症すると考えられています。

自律神経が乱れることにより、身体が緊張状態になり、呼吸速度が増加して血中酸素量が増加します。

ただし、自律神経は脳が司っているため、あんしん療法では過呼吸は脳がより深く関係していると考えています。

精神的ストレスは、過度の仕事や勉強、趣味、プレッシャー、人間関係などのトラブルなどにより起こります。

これらのストレスは脳に伝わり、脳から自律神経へ間違った指令が出されて自律神経が乱れてしまいます。

それにより、身体が緊張して呼吸器系に影響が出るために、過呼吸になりやすくなると考えられます。

精神的ストレス以外でも、睡眠不足や不眠などの影響も、過呼吸を起こす原因の一つと考えられています。

仕事や勉強などで睡眠時間が削られたり、ストレスなどで眠れなかったりすると、自律神経の乱れが生じます。

自律神経には「交感神経」「副交感神経」の2種類がありますが、交感神経が優位になると、身体が緊張して呼吸が速くなります。

過呼吸の原因として、交感神経が優位になることが、過呼吸の原因と深く考えられます。真面目な人は、仕事やプライベートなことを頑張りすぎてしまいます。

仕事や勉強の合間に、お茶を飲むなど一息入れて、身体が落ち着いてから再び仕事や勉強をおこなうようにしましょう。

スマホやパソコンの影響

現代のライフスタイルも、過呼吸になる要素がとても多くあると考えられます。例えば、現代では仕事や趣味などで、スマホやパソコンを使用する機会が非常に多くあります。

若い世代では、寝る直前まで布団の中に入って、スマホでゲームやSNSなどをおこなっている人がとても多いようです。

実は、スマホから発せられる光が目から入ることにより脳が覚醒してしまい、交感神経が優位になりやすくなります。

質の良い睡眠を取るには、寝る前に副交感神経が優位になる状況を作る必要があります。

副交感神経が優位になると、身体はリラックス状態になり緊張が解けて安眠できるため、質の良い睡眠を取ることができます。

現代人は、気分転換のつもりでスマホを使用する機会が多いと思いますが、寝る前は良質な睡眠を取るためにもスマホの使用を控えるようにしましょう。

就寝前に、仕事やプライベートなことを考えて眠れなくなることも、過呼吸になる原因として挙げられます。

人はどうしても、仕事やプライベートなことをいつも考えがちになります。しかし、こうした思考状態のときには脳が興奮状態になってしまい、交感神経が優位になります。

交感神経が優位な状態で眠りに入ると、深い睡眠状態に入れなくなるため、身体が緊張状態から抜けずに朝を迎えて寝不足のような状態になります。

良質な睡眠を取るために、睡眠前には自分がリラックスできる音楽を聴いたり、安眠できるように部屋を薄暗くしたりして寝るようにしましょう。

身体をリラックスさせる気功法や瞑想法、呼吸法なども寝る前におこなうと、安眠に効果的だといわれています。自分に合った安眠法をおこない、良質な睡眠を得て、気持ち良い朝を迎えるようにしましょう。

就寝前の飲食による影響

就寝前のスマホやパソコン以外にも、過呼吸の原因として挙げられるのが「就寝前の飲食」です。就寝前に食事を取ると、身体は体内に入ってきた飲食物の消化に力を注ぐようになります。

本来、寝ることとは「体を休める行為」であり、胃などに飲食物が入っていない状態が良質な睡眠を取るための理想型です。

ところが、就寝前に食事を取ると食物の消化に身体が集中するため、睡眠の質が下がってしまいます。また、睡眠状態には、胃腸の働きが弱くなっている状態です。

就寝前に食事を取ると、働きの弱くなった胃腸で食物の消化をおこなうために、胃腸にとても大きな負担がかかります。

また、通常の食事ではある程度食後に起きているため、消化された食物は物理的にどんどん下へ下がっていきます。

ところが、就寝前に食事を取ると、食後に直ぐ寝るために飲食物が下へ下がりにくく、胃腸にダメージを与えると考えられます。

そして、就寝前の飲食は内臓を圧迫して息苦しさを生み出し呼吸を乱す原因になるため、過呼吸になる要素として考えられます。

就寝前の飲食でも、食べ過ぎや飲み過ぎは危険です。お腹が満腹状態のときには、横隔膜があまり動かずに腹式呼吸になってしまうため、呼吸にも悪影響を及ぼします。

さらに、夜は身体のエネルギー消費量が低下しているため、摂取したカロリーが脂肪に変わりやすくなります。

脂肪を分解するホルモンは「副腎皮質ホルモン」ですが、夜は副腎皮質ホルモンの分泌量が減るために、余計に摂取したカロリーが脂肪に変わりやすくなるのです。

就寝前の飲食や食べ過ぎ、飲み過ぎは、呼吸を乱す原因になるため、とくに気をつけるようにしましょう。

どうしても、就寝前にお腹が減ってしまったときには、身体がリラックスできるホットミルクなどを飲むといいでしょう。

また、温かい汁物などは満腹中枢を刺激するため、満足感を得ることができます。夜にお腹が減ってしまった場合には、低カロリーで温かい汁物、食物繊維が豊富なものなどを摂取しましょう。

ちなみに、夜に食べるとダイエットにも過呼吸にも良いとはいえない食物は、スナック菓子やケーキ、ファーストフード、アイスクリーム、炭水化物などです。

これらの食品は脂肪や脂質が多くて消化が悪く、胃に負担がかかるため、夜食べることは控えた方が無難です。

ペーパーバック法の有効性

一昔前に、過呼吸になったときに紙袋を口に当てて、一度吐いた息を再度吸わせる方法を当たり前のようにおこなっていたことがあります。この過呼吸の対処法のことを、「ペーパーバック法」といいます。

ペーパーバック法は、動脈中の血液の二酸化炭素濃度を上げるために、紙袋を口に当てて呼吸を何度もさせます。

ところが、この方法をおこなうと、血液中の酸素濃度が低くなりすぎて「低酸素症」になる危険性があります。

過呼吸状態がひどくなると、早い呼吸が止まらなくなり、酸素が過剰な状態から二酸化炭素が過剰な状態に変わります。

この状態(低酸素症)になると、ひどい場合には窒息してしまう危険性があります。また、血液中の炭酸ガス濃度が上昇することもあるため、近年ではペーパーバック法をあまりおこなわないようです。

注意しなければならないのは、心筋梗塞や肺塞栓、ギランバレー症候群、肺水腫などの重篤な病気の患者さんに対してペーパーバック法をおこなうと病態が悪化するおそれがありことです。

ペーパーバック法を、正しくおこなうことができれば、さほど問題はないのかもしれません。

本来、ペーパーバック法は、紙袋と口の隙間を空けて呼吸をおこなうものです。それを、紙袋と口の隙間を空けずに塞いで呼吸をおこなうため、余計に呼吸が苦しくなるのです。

そのため、身体が低酸素状態になり、危険な状態になります。ペーパーバック法が正しくおこなわれなかったために、窒息した例もあるようです。

こうしたことから、現在では、あまりペーパーバック法はおこなわれなくなりました。もし、ペーパーバック法をおこなうのであれば、しっかりと方法を学んだ上でおこないましょう。

過呼吸の対処法

過呼吸は、ほとんどの場合は症状が出てから、30分くらいで症状が落ち着くケースが多いようです。過呼吸から、重篤な症状になることは希なようです。

過呼吸の症状が和らいでくると、身体の緊張が解けて血管が広がるため、血流も正常な状態に戻り呼吸が楽になります。

しかし、一度過呼吸になると息が吸えないような苦しい状態になるため、誰でも焦ってしまうものです。

そのため、冷静に判断しようとしても、なかなか冷静に対処出来る人は少ないでしょう。このような過呼吸の状態のときにできる「過呼吸の対処法」について、下記に解説します。

息を止める方法と息をゆっくり吐く方法

一人でいるときに過呼吸になったときには、まずは楽な姿勢をとりましょう。自分が一番楽になれる姿勢で、呼吸を整えていきます。

次に、約10秒間息を止めます。(苦しければ、もう少し短い時間でも大丈夫です。)

このとき、自分がリラックスできるイメージや言葉の言い聞かせをおこないます。例えば、自分の好きな山や川、海、自分がリラックスしている温泉に入っている状況などをイメージします。

言葉による自分への言い聞かせは、「私はリラックスしている」「私は大丈夫です」などです。

このようなイメージや言い聞かせによる言葉は、脳にあんしん感を与えてリラックスさせる効果に期待が持てます。

呼吸は、鼻で息を吸ったり吐いたりしましょう。息を止めた後に、3秒~5秒くらい息をゆっくり吐きます。

次に、3秒~5秒くらい息をゆっくり吸うことを1分くらいおこないます。その後、再度息を約10秒間止めます。

繰り返し息をゆっくり吐いて、ゆっくり吸う方法を再度おこないます。

この息を止める方法と息をゆっくり吐く方法をおこなっていると、徐々に呼吸が落ち着いていき、楽に呼吸することができるようになります。

他の人が過呼吸になっていた場合には、この方法を教えてあげましょう。また、補助として、胸(胸郭)を広げてあげる動作を手伝ってあげると呼吸が楽になっていきます。

丹田呼吸法のすすめ

過呼吸になったときには、丹田呼吸法をおこなうことにより、呼吸が楽になるといわれています。

また、丹田呼吸法はストレス解消やダイエットにも良いといわれています。実は、丹田呼吸法は呼吸が楽になると同時に、無意識(潜在意識)への働きかけが可能になるといわれています。

無意識への働きかけがおこなわれると、今まで自分が気付けなかった物事や情報に気付くことが可能になります。

すると、仕事能力が向上したり、勉強がはかどったりします。私たち人間の呼吸は、通常1分間に約14回~18回といわれています。

丹田呼吸法でゆっくりとした呼吸がおこなえるようになると、呼吸が1分間に7回~8回になります。

この状態のときに、脳内にα波が出現します。脳内にα波(アルファ波)が出現すると、無意識(潜在意識)への働きかけが可能になります。

α波は良質な睡眠に良く、さらに記憶力や集中力をアップする効果があるといわれています。丹田呼吸法により、心身がリラックスするとα波が出現します。

また、丹田呼吸法をおこなうことにより、脳内物質の「セロトニン」が多く分泌されるため、心が落ち着いてリラックスした気分になり、過呼吸の改善に期待が持てます。

丹田呼吸法は、へその下の奥にある丹田(下丹田)を意識しておこなう呼吸法です。

丹田呼吸法は、どの状態(立位、座位、仰臥位など)でもおこなうことができます。胡坐(あぐら)や正座でおこなってもかまいません。

簡単な方法として、まず椅子に座って肩の力を抜き、楽な姿勢で背筋を軽く伸ばします。(過呼吸で苦しい場合は、できる範囲で姿勢を正して呼吸法をおこないましょう。)

呼吸は口ではなく、鼻で呼吸します。丹田呼吸法では、腹式呼吸で呼吸をおこないます。腹式呼吸は、鼻から息を吐いたときにお腹をへこませ、息を吸ったときにお腹を膨らませる呼吸をおこないます。

腹式呼吸をおこなうときには、お腹に意識して呼吸法をおこないます。

自分で自分の呼吸がよくわからない場合には、両掌をお腹(下丹田、おへその下約5cmの奥)に当てて呼吸法をおこなうといいでしょう。

この呼吸法では、息を吐いたときに両掌でお腹(丹田)を奥に押し込むように、呼吸法をおこないます。

丹田呼吸法をおこなうときの注意は、息を吐くときに身体から空気をすべて出し切るように、息を吐ききります。

続いて息を吸うときには、力を抜いて自然に息を吸うように呼吸します。

この呼吸法を、ゆっくり繰り返しおこないます。丹田呼吸法を5分~10分くらいおこなっていると、呼吸が徐々に楽になっていきます。

丹田呼吸法は、過呼吸の予防方法としても、ストレス解消としても役に立つ呼吸法といわれています。

また、過呼吸やストレス解消には、瞑想法や気功法なども良いとされています。あんしん堂でも、毎月第四の土曜日午後2時から「あんしん脳科学メゾッド」をおこなっています。

ご興味がある方は、ご連絡ください。

まとめ

一般的に、過呼吸の改善法として、ペーパーバック法などがおこなわれていることもあるようです。

しかし、正しいペーパーバック法がおこなわれなければ、逆に身体を危険な状態にしてしまう可能性があります。

正しい呼吸法をおこなうことにより、過呼吸の予防や対処法にもなるため、普段から丹田呼吸法などの呼吸法をおこなっておくといいでしょう。

現代社会は、仕事や勉強などでストレスが多く溜まる社会です。人は、不安やストレスなどから呼吸が浅くなり、過呼吸になることもあります。

正しい呼吸法を習得して、不安やストレスなどの影響を受けない健康な生活を歩みましょう。